新川法律事務所第一東京弁護士会 所属 / 弁護士 新川 政広起訴された時点で、打撃が確定します
この類型の事件は、起訴されれば公開の法廷で審理されます。判決でどうなるかを待つ前に、起訴されたという事実そのものが、仕事や家族との関係に及びます。だからこそ、検察官が処分を決める前の期間に何をしたかが、結果を分けます。
また、被害者とされる方との接触を疑われやすいため、逮捕・勾留される可能性が他の類型より高くなります。身柄が拘束されれば、動ける時間は法律で区切られます。
事実を認める事件と、身に覚えのない事件では、弁護人のやることがほとんど正反対になります。以下、それぞれについて書きます。
示談と、検察官への連絡
示談が成立しているかどうかが、処分を大きく左右します。そして示談は、検察官が処分を決める前に成立していなければ意味が薄くなるため、早さがそのまま結果に響きます。
相手方の連絡先を、こちらから直接知る手段はありません。捜査機関を通じて照会し、先方が弁護人への開示に応じて、初めて交渉が始まります。この類型では、開示に応じていただけないことも、金額の折り合いがつかないことも珍しくありません。示談の成立をお約束することはできません。
当事務所は、示談書を提出して終わりにはせず、担当検察官と適宜連絡をとり、処分のタイムリミットの確認や交渉の進捗を伝えて、手遅れになる事態を避けています。
この進め方で、不起訴処分となった事件が多数あります。
起訴させずに終わらせる
この類型は、被害の申告があるだけで捜査が始まります。物証が乏しく、供述の信用性が争点になることが多いため、取調べでの受け答えが決定的になります。事実と違う調書に一度署名すれば、後から「そういう意味ではなかった」と言っても、覆すことは極めて困難です。
当事務所は、記録と面談の内容を検討し、捜査段階から一貫して無実を主張する方針をとります。起訴されてから法廷で争うよりも、起訴させずに終わらせることのほうが、失うものが小さいからです。
身に覚えのない被害申告に対して無実を主張し、不起訴処分となった事件が複数あります。
なお、すべての否認事件をお受けするものではありません。記録と面談の内容を検討したうえで、受任の可否を判断します。
その日の受け答えが、そのまま証拠になります
この類型の事件は、目撃者も物証も乏しいことが多く、当事者双方の話の食い違いをどう見るかで結論が決まります。取調べでは、当日の時系列、相手方との関係、やり取りの細部を、角度を変えて繰り返し問われます。
事実と違う調書に一度署名すれば、後から「そういう意味ではなかった」と言っても、覆すことは極めて困難です。認める事件では認め方を誤れば処分が重くなり、争う事件では、あいまいな答えがのちに不利に読まれます。
当事務所は、事案の内容や取調べの段階に照らして必要性が高いと判断した場合には、日程を調整して警察署まで同行します。取調べの前にその日の方針を確認し、終わった直後に何を聞かれたかを一緒に振り返ります。取調べへの立会いは権利として保障されておらず、捜査機関が認めることはほとんどありませんが、扉の外にいるかどうかで、話せることは変わります。