新川法律事務所第一東京弁護士会 所属 / 弁護士 新川 政広けがの程度と、示談の成否で決まります
けがのない事件は暴行、けががあれば傷害として扱われます。診断書に書かれた傷の内容と治療の見込みが、そのまま処分の重さに影響します。相手方が診断書を出すかどうかで、同じ出来事でも扱いが変わることがあります。
逮捕されるかどうかは、現場の状況、相手方との関係、住所や勤務先が明らかかどうかで分かれます。その場で警察が来た事件では、後日呼び出しを受ける形で在宅のまま進むことも多くあります。
在宅で進むときは、警察の取調べを何度か受けた後、事件は検察庁に送られ、検察官が起訴するか不起訴とするかを決めます。この期間に何をしたかで、結論が変わります。
金額の前に、相手の気持ちが来ることがあります
この類型の示談は、治療費・慰謝料・休業損害といった金額の話だけでは動きません。殴られた、けがをさせられたという出来事そのものへの感情が残っているため、そもそも話を聞いていただけないこともあります。示談の成立をお約束することはできません。
相手方の連絡先は、捜査機関を通じて照会し、先方が弁護人への開示に応じて初めて交渉が始まります。時間がかかる要素が多いからこそ、着手が早いほど間に合います。検察官が処分を決めた後に成立しても、意味が薄くなるからです。
当事務所は、示談書を提出して終わりにはせず、担当検察官と適宜連絡をとり、処分のタイムリミットの確認や交渉の進捗を伝えて、手遅れになる事態を避けています。示談が整わない場合にも、謝罪の意思や被害の弁償に向けて行ったことを、処分を決める前に記録として残します。
どちらが先に手を出したか、が問われます
在宅の事件では、取調べの呼び出しに一人で向かうことになります。この類型で繰り返し問われるのは、きっかけは何だったのか、どちらが先に手を出したのか、どの程度の力だったのか、という点です。
記憶のとおりに話したつもりでも、「腹が立った」「つい手が出た」といった言葉は、そのまま動機と故意の記載として残ります。逆に、相手方から先に向かってきた事情は、こちらが具体的に述べなければ調書には残りません。
当事務所は、事案の内容や取調べの段階に照らして必要性が高いと判断した場合には、日程を調整して警察署まで同行します。取調べの前にその日の受け答えの方針を確認し、終わった直後に何を聞かれたかを一緒に振り返ります。